校長挨拶


学校長 近藤 和巳
愛知県立安城東高等学校同窓会 碧海野会「達」

ご挨拶

 令和5年度より第15代校長として赴任して参りました近藤和巳と申します。私が西三河の高校に赴任するのは初任校以来ですが、1日も早く安城東高校を理解し、地域の皆様の期待を受け止めながら、同窓会の皆様や歴代の校長先生方が作り上げた歴史を継承しつつ、本校の未来絵図を確立させていきたいと考えております。同窓会の皆様、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
 
 まず、安城初心者として私の安城市に対する第一印象は「落ち着く空間」でした。私の出身地である豊橋市も農業都市であり、都市部と田園部のバランスがとれている点が安城市と似ています。その意味で、最初に安城東高校とその周辺を見た時に同じ匂いを感じたのかもしれません。
 
 安城市を調べると、地名の昔の表記が安祥、安静、安詳、と変遷していることを知りました。安祥中学校に先日お邪魔した時に、安城と字と音が似ていると感じていましたが、なるほど安城の古い表記だったのかと、安城市民の方には常識であろうことに変に納得してしまいました。また、市花であるサルビアは、昭和47年にクロマツとともに市民投票によって決まったそうですが、その花言葉は「尊敬」「知恵」「良い家庭」「家族愛」です。見た目は鮮やかな色の花ですが、花言葉は安城市の落ち着いた空間にふさわしいと、これも納得しました。
 
 そして、安城東高校について最初に感じたのは、教員、生徒、PTA保護者の皆様、同窓会、OB、OG、中学校、その他地域の方々の結びつきがとても強い学校だなあ、ということです。安城市役所、議員、市内と近辺の小中高の教員に本校出身の方がなんと多いことか!この強固な結びつきがこの学校を、そして安城というコミュニティをしっかりと支え、安定した礎を築いているのだろうと実感しています。市中各所へ赴任のご挨拶に伺った時、言わば外様である私を、行く先々で皆様から暖かく迎え入れていただきました。また、多くの励ましのお言葉もいただきました。「袖振り合うも他生の縁」と言いますが、私の人生で新たに生まれたこの「縁」を、今後もずっと大切にしていきたいと思います。
 
 さて、本校は令和7年度に創立50周年を迎えます。この半世紀の歴史点をターニングポイントとして、安城東高校は令和の高校として新しく生まれ変わろうとしています。良き伝統は残しつつ、時代に合わせた新たな安城東高校を作っていくことが現在の本校が向かっている方向性です。その意味で、先の校長先生方が手がけられた様々な改革や事績を継承し、新たな安城東高校を定着させて次の半世紀に受け渡すことが私の役割だと考えています。
 
 具体的には、生徒の自主性・自律性を引き出すことを目標に、また、「ICT」、「教養教育」、「生徒の自己決定の保障」の3つをキーワードにして、ICTの先進的活用、総合的探究の時間を深化させた「グローカルスタディーズ」、東京大学と連携した教養講座、「さわやかセレクション」「あったかセレクション」などの夏冬における制服の着方、ホームページやメール配信などの情報発信方法、などについて、本校ではさまざまな改革や挑戦を現在継続中です。さらに、本校は愛知県より「あいちラーニング」重点校、「あいちリーディングスクール事業」研究推進校などの指定を受けていますが、それらを通して、本校におけるより効果的な教育のあり方を模索していきます。
 
 「安城東高校の大いなる挑戦 青春応援団」これが創立50周年に向けた今年度の本校のスローガンです。この言葉には、本校OBである杉浦哲弥さんが代表を務めるパフォーマンス集団「青春応援団 我無沙羅」の精神を基に、生徒一人一人の自主的な挑戦に対して、安城東高校に関わる全員がお互いの応援団になろう、という意味が込められています。同窓会の皆様にもぜひ我々と共に安城東高校の青春応援団となっていただきますよう、よろしくお願い申し上げます。私も微力ではありますが、安城東高校の発展のために努力を惜しむことなく邁進する所存ですので、今後ともよろしくお願いいたします。